同性の後輩-交配-
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大学に入ってから一年近くが過ぎた。
自己診断をするならば、容姿はそこそこ。性格は明るく、面倒見が良いと見られているようだ。
高校時代からモテないわけではなかった福井には、彼女ができた。寮生活だったあの頃と違い、今はワンルームマンションに一人暮らしだ。
ある日彼女が泊まりに来ることになって、そろそろいいかなと思っていた福井は、初めて自分でコンドームを買った。
キスは何度もしていたけれどそれ以上は初めてで、どうか上手くできますようにと願っているのを悟られないように努めながら、福井は彼女の体に触れた。胸には膨らみがあって柔らかく、下肢に手を伸ばせば、当たり前のことだが自分には付いている物が彼女には付いていなかった。ペニスを埋めるための穴に指先を入れるとそこはぬるぬると濡れていて、その手前の小さな突起に触れると彼女は小さな声を上げて、体を捩った。
ものすごく興奮して、勃起して、全身への愛撫もそこそこにゴムを被せ、福井は彼女の足を開いて熱り立ったものを挿入させていく。彼女の内から溢れ出る愛液によって、福井のペニスは進行を妨げられることなく温かな肉に包まれた。
「動いていい?」
「……うん」
同意を得て、福井はゆっくりと、腰を動かし始める。
あたたかくて、やわらかくて、堪らない、けれど。
何だ―――。
次第に動きを速めていくさ中、福井の脳裏にふと思いが過ぎる。
氷室の方が、気持ちイイじゃん―――。
それでも、もうあの綺麗な同性の後輩との関係は無かったことにして、これからもずっと、男の体など少しも知らない顔をして、オレは生きていくのだろう。
「女性より気持ち良いらしいですよ」
そう言ったあいつの言葉はあながち嘘でもなかったんだな、と。
福井は苦笑いを浮かべながら、あの日と同じ快楽を求めて、腰を動かし続けた。
終わり
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