6 焼けた空に抱かれるような





バスケを通じると、その感情は消える。



今日の練習が終わりに近付いていた。
基礎練の後はディフェンスの強化に特化した練習を行い、今は、その成果を確認するためにミニゲームを行っているところだ。
2階の窓から、夕方の日の光が差し込んでいる。

「ディナイ!さっき言ったろ?そこでちゃんとしないと!」

氷室が敵側の後輩に向かって声を上げる。

「ほら、もらった!」

味方の後輩からパスを受け、氷室は軽くボールを突いて振り返り、跳んだ。
オレンジ色の光が氷室を照らす。

「綺麗だ―――」

容姿ではなく、彼のバスケが。

ボールは弧を描き、ほとんど音も立てずにゴールを潜った。
劉は、夕日の眩しさと、そのシュートの美しさに目を細めた。





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